投資ノウハウ

Knowhow

不動産売却の流れは?初心者でもわかる6つのステップ

不動産売却は一定の手順を踏む必要があり、当初見込んでいた期間内に完了させられるかどうかはケースバイケースです。スムーズに進めたいときは、ここで紹介する全体の流れを押さえておくと良いでしょう。

不動産売却の全体の流れを把握しよう

不動産売却の全体の流れは、大きく分けて以下の6つのステップで構成されています。全体の所要期間は物件や市場状況によって異なりますが、一般的に3〜6ヶ月程度と言われています。

1、相場調査と査定依頼
2、不動産会社の選定と媒介契約
3、売却活動の開始
4、売買契約の締結
5、決済・引き渡し
6、売却後の確定申告

Step1:相場調査と査定依頼

売却プロセスの第一歩は、自身の物件の価値を知ることです。まずは、インターネットの不動産情報サイトやポータルサイトで、同じエリアの類似物件の価格を調べましょう。これにより、おおよその相場感をつかむことができます。

次に、複数の不動産会社に査定を依頼します。近年では、一括査定サービスを利用すると、1回の入力で複数の会社に同時に依頼できるため、効率的です。査定結果は会社によって異なる場合があるため、複数確認するのが良いでしょう。査定は無料で行っている会社がほとんどなので、気軽に依頼しましょう。

Step2:不動産会社の選定と媒介契約

査定結果を比較検討し、信頼できる不動産会社を選びます。選定の際は、査定額だけでなく、担当者の対応や提案内容、会社の実績なども考慮しましょう。決定したら、その会社と媒介契約を結びます。

媒介契約には、一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の3種類があります。それぞれ特徴が異なるので、自身の状況に合わせて選択します。積極的な営業活動を期待したいのであれば、他社あるいは自分で売主を見つける行為が制限される代わりに、不動産会社に報告義務などが課せられる「専任媒介契約」や「専属専任媒介契約」を選ぶと良いでしょう。

Step3:売却活動の開始

媒介契約を結んだ不動産会社が本格的に売却活動を開始します。主な活動内容は、物件情報の広告掲載、問い合わせ対応、内覧の実施などです。売りたい物件は、内覧に備えて部屋の掃除や整理整頓を行い、良い印象を与えられるよう準備しましょう。

この段階で重要なのは、不動産会社と密に連絡を取り合うことです。問い合わせの状況や内覧の反応など、こまめに情報共有を行い、必要に応じて価格の見直しや販売戦略の変更を検討します。売却活動は通常2か月から3か月程度続きますが、市場状況や物件によっては長引くこともあります。

Step4:売買契約の締結

購入希望者が現れ、条件交渉がまとまったら、いよいよ売買契約の締結です。契約前に、不動産会社を通じて重要事項説明を受けます。これは法律で義務付けられている手続きで、物件の詳細や取引条件などについて、書面で説明を受けます。

売買契約書の内容はよく確認し、不明点があれば必ず質問しましょう。契約時には、通常、売買代金の一部(5%から10%程度)を手付金として受け取ります。また、この段階で不動産会社への仲介手数料の一部を支払うことが多いです。

Step5:決済・引き渡し

契約から約1か月から2か月後に、決済と引き渡しを行います。決済日には、司法書士と不動産会社が当事者に立会い、売主は買主から残金を受け取り、物件の鍵を引き渡します。同時に、所有権移転登記の手続きも行われます。住宅ローンの残債がある場合は、売却代金から一括返済します。

決済時には、固定資産税や管理費などの精算も行います。また、引き渡し前に水道・電気・ガスなどの契約解除や使用量の精算を済ませておく必要があります。また、投資用物件の場合は、管理の引継ぎ対応も入ります。これらの手続きは複雑なため、不動産会社の支援を受けながら進めましょう。

Step6:売却後の確定申告

不動産を売却した翌年の確定申告期間(通常2月16日から3月15日まで)に、譲渡所得の申告を行います。売却によって利益(譲渡益)が生じた場合、譲渡所得税・住民税がかかります。ただし、自宅を売却した場合の3,000万円特別控除など、適用できる特例措置もあるので、税理士に相談するのもよいでしょう。

確定申告の際には、売買契約書のコピーや、諸経費の領収書など、必要書類を用意します。申告を怠ると、追徴課税されるリスクがあるため、必ず期限内に手続きを済ませましょう。

まとめ

不動産売却の流れは、相場調査から確定申告まで、6つのステップで構成されています。各ステップには重要なポイントがあり、適切に対応することで、スムーズな売却が可能になります。特に、信頼できる不動産会社を選ぶこと、こまめに情報共有を行うこと、契約内容をしっかり確認することが大切です。

また、売却にかかる期間や税金など、事前に知識を得ておくことで、心の準備や資金計画も立てやすくなります。不安な点があれば、専門家に相談することも忘れずに。この記事を参考に、ご自身の不動産売却を成功させてください。